数奇な出会い ツカ

 自分はトライアスロンをやる前はモーターサイクルが趣味でした。その頃スタジアムに土を入れ、人工のコースを走るスーパークロスに人気が有りました。
その時代のスーパースターのひとりがデヴィット・ベイリー(写真1)でした。彼は或るレースで事故に遭い、下半身不随の車椅子の人になってしまいました。

 自分は趣味がトライアスロンに変わり1988年のアイアンマン・ハワイへ行った時の事。レース前日の車検を終え色々なバイクを見て回っている時に、な、な、なんとそこに車椅子姿のデヴィット・ベイリーと車椅子を押す現役チャンピオンのリック・ジョンソンが居るでは有りませんか。何故彼らがここに居るのか?訳が解りませんでした。二人はとても仲が良さそうで、バイクに興味が有るらしく注意深くバイクを眺めていました。
自分は拙い英語で『モトクロスが好きで、あなた達のファンです。』と伝え、記念写真(写真2)を撮って貰いました。この写真はオートバイ雑誌に投稿したら採用されました。まあ、ここまでは有りそうな話です。

 時は移り、11年後の1999年のアイアンマン・ハワイでの事。
な、な、何と彼はアイアンマンレースにハンドサイクル部門に選手として出場して来たのです。再び話し掛け『1988年に写真を撮って貰ったのを覚えていますか?』と言ったところ、社交辞令かも知れませんが『覚えている。』と言ってくれたのです。そこでも再び写真(写真3)を一緒に撮って貰いました。

 彼はアイアンマンでもチャンピオンになったのです。世界を征する人は何をやっても凄いですね!


写真1


写真2


写真3


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