2009-06-28 | 2009 Ironman France-Nice 出場記録 (3) | moto |
■6月29日(月)
いつもの様に疲れきった体ではのんびり寝ていることなどできない。レースが終わった開放感もあり、朝早く起きて、特権の「朝からビール」が始まる。トライアスリートにとって、朝からビールを飲めることなど数多くあるものではない。私にしてみれば、年1回のレースの限られた数日の楽しみでしかない。大いに満喫しなければならない。堂々とビールを楽しむ。これがたまらない。年に1回のご褒美である。美味しいビールを飲み干す。自分自身、納得の行くレースができたので、久しぶりに美味しいビールになった。
アイアンマンにとって、月曜日はハワイへの権利獲得とアワードパーティの日。残念ながら今回の成績ではハワイなど到底及ばない。確認する程の事も無く、ハワイへのイベントはパスする。従って、今日の行事は夕方のパーティまで何も無い。ニースからバスで少し行ったところにエズという街があると教えて貰っていた。崖の上に造られた街だった。午前中に出掛けて観光してきた。日本には無い様な街だった。
夕方からのアワードパーティはウェルカムパーティと同じところ。行き方もわかったのでのんびり歩いて行く。20分ほどの道のりの途中、街を見物しながらのんびりと行く。パーティの内容はウェルカムパーティと同じ様なもの、特別なものは無かった。レースの模様のビデオや写真が映し出されたが、短くまとめられてしまっていた。もう少し沢山の選手を映し出して欲しかった。食事が終わった頃からエイジグループの表彰が始まった。入賞選手の紹介と表彰が素早く行われた。エイジに引き続き、男女プロの表彰があったが、こちらも特別なものは無かった。残念ながら言葉が分からないので、キリのいいところで引き上げた。これでアイアンマンの行事は終了した。自分にとっては納得のいく大会だった。
■おまけ(6月30日、7月1日)
火曜日はニースからパリに移動。今晩はパリのCDG空港の近くにホテルを取った。国内便は重量チェックが厳しいので、なるべく手荷物で機内に持ち込む様にした。背中の荷物がだいぶ重くなったけれど、できるだけ持った。これも経験からの対応か。たまたま一緒だった外国人夫婦は1台につき20ユーロ必要との事だった。帰りの超過料金は無く、規定運賃でなんとかクリア。
パリまでは1時間半ほど。南のニースからパリまで北上。途中、アルプスと思われる山々には雪が積もっていてきれいだった。昼過ぎにはパリのCDGに到着。ひとまずホテルにチェックインするが、あいにく部屋にはまだ入れないとの事。仕方なくフロントに荷物を預けてそのままパリ市内の観光に出掛ける。今日の目的は凱旋門とその周辺。再びシャトルバスで空港へ向かい、空港から電車でパリ市内へ行く。CDGから市内へはそれほど遠くはないだろうと思っていたが、電車で1時間弱ほど。ちょうど成田−東京のイメージだった。ちょっと遠かった。初めての電車に不安を抱きながらも、ガイドブックと路線図を頼りに凱旋門までたどり着いた。初めての地下鉄−メトロには、方向がわからず、少々とまどってしまった。そんな苦労をして到着した凱旋門には感激した。毎年ツール・ド・フランスで見て知っている凱旋門とシャンゼリゼの本物をやっと目にするする事ができた。暫くはそこから離れられなかった。凱旋門の前からはシャンゼリゼをコンコルド広場に向かって、ブランドショップを眺めながらのんびり散歩した。この通りをサイクリストが凄いスピードで走り抜けるかと思うと鳥肌が立った。今度はツールをこの場で見てみたいと思った。
今日はコンコルド広場まで行ってホテルへ戻った。明日はルーブル美術館とその周辺を見物の予定。市内からホテルに戻る際、気が抜けていたのか、2度続けて電車に乗り間違え、苦労した。危うく反対方向へ行ってしまうところだった。昨年も何回か間違えていたので、今年は間違えない様にと思っていたが、やはりダメだった。でもこれでパリの印象が更に深くなった。間違えたところはなかなか忘れない。
2日目。早めにホテルを出発して、ルーブル美術館でゆっくりするつもりだった。しかし、今日は月の変わった7月1日だった。何故か今日から電車の運賃は値上がりしていた。昨日と料金が違っていた。こんな事もあるものだと思う。そして今日は無事に美術館まで着いて安心したと思ったら、まだ誰も入場していない。美術館の入り口前には長い行列ができていた。どうしたかと先頭まで行ってみると、入場できる時刻が未定だと貼り紙があった。どうやら職員のストライキらしい。ガイドブックにはよくストライキをやるとも書いてあった。10時頃に解決した様で、10時半頃にやっと入場することができた。1時間半も待たされ、後ろには美術館をひとまわりする程の長い行列ができていた。
館内ではとりあえずお目当てのモナリザ、ミロのビーナスなどを見る。他の絵画や彫刻などたくさんあったが、残念ながら説明文がフランス語で、何が書いてあるか分からない。素晴らしい絵だとは思いながらも、素通りだった。この時期は既に観光シーズンなのか、美術館もその周辺もたくさんの人出だった。また電車に乗り間違えて飛行機に乗り遅れる事を恐れて、昼過ぎにはホテルへ向かった。初めてのパリ、まだ見物するところはたくさんあった。
ホテルからは再び大きな荷物を持って移動する。ホテル−空港間はシャトルバスが走っているので、大きな荷物でも問題はなかった。パリからの帰国便はJALなので、重量なども安心。早めにチェックインし、AFのラウンジを利用させて貰い、出発時間までのんびりした。無料のアルコールをたらふく頂き、機内では寝るだけとなった。1週間ほどの旅も飛行機に搭乗してしまえばおしまい。12時間ほどで成田に着いた。帰りの荷物には楽しい想い出がたくさん詰まっていたのか、やけに重かった。楽しいツアーもこれで終わった。暫くはこの余韻に浸ろうと思う。