2009-8-15,16ツール・ド・長野kanreki

 ツール・ド・長野といっても大会ではありません。横浜鉄人クラブのあるファミリーを中心とするグループがあります。もちろんファミリーですからゴッド・ファーザーが君臨していて「父(ちち)」と呼ばれています。このグループが戸狩スキー場に通っているうちに避暑にも来ようということになって、数名のトライアスリートがバイクで行こうと思いついたことが始まりだそうです。戸狩までは300km近くあるので、近年は200km過ぎをゴールとしてサポートカーで戸狩までに行くようにしています。2、3泊して、近所の温泉に行ったり、トレイルラン、近所のプールで泳いだりするのですが、今回、私たち3名は1泊で往復ともバイクに乗る計画です。

 15日の朝5時半に家を出発して、横浜を5時にスタートした6名と横田基地の横で合流しました。横田基地から熊谷、高崎、安中まで100km、炎天下を走り抜けました。日頃の巡航スピードより数キロ速い時速なので苦労します。7名が一列縦隊で走っています。千切れると風圧をひとりで受けるので尚更遅れるのです。安中のコンビニのトイレでは頭に水をかけて冷やしました。熱中症気味です。レッドブルがブームです。

 ここから横川の「おぎのや」までの軽いのぼりの17kmが個人タイムトライアルです。「峠のかま飯」を横目で見ながら自販機で水分を補給して、今日のメインイベント、碓氷峠旧道14kmののぼりです。驚くようなのぼり坂があるわけではありません。184ヶ所のコーナーをひたすらのぼれば峠の頂上です。ひとりがサポートカーと遅い私を待っていてくれました。このような親切心は私にはないので、余計に感激します。

 軽井沢から思い浮かぶ単語は「身分不相応」です。駅の近くのコンビニで冷やし中華を食べました。
 いくつかののぼりはあるものの一瀉千里、いつまでも続くくだりです。ひとり上田駅から帰るひとがいたので、今日のゴールは上田駅になりました。家から200kmでした。 

 日曜日の朝、3名は9時にバイクで出発しました。目指すのは菅平、標高1400m近くです。戸狩、飯山、中野、小布施、須坂まで38km。コースの大半が川沿いに上流に向かってわずかな上りを向かい風の中を走ります。ちょっとでも気を抜くと千切られてしまう嫌なところでした。コンビニ休憩。保冷ボトルに氷をいれて、スポドリを足します。これが命の水なのです。ここから14kmの容赦ないのぼりです。これまでにのぼったつらい坂、松姫峠、道坂峠、雛鶴峠などを思い出しながら、つらいという単語を自分の辞書から削ります。

 菅平からは上田駅まで25kmのくだりです。ところどころ道が荒れているのが難点です。冬場チェーンを付けて走る道路ですから仕方ありません。命がけにならないようにくだりました。上田駅まで78kmでした。

 上田駅でバイクをばらして輪行袋にいれて、新幹線の切符売り場にいったのですが、当然のように指定券はありません。お盆の帰省ラッシュ時です。近所に見つけた居酒屋へ。生ビール。お腹の足しになるものを、と言うと隣の寿司屋から辛味噌と干ぴょうの巻物を持ってきてくれました。これは絶品。醤油をつけないで食べます。

 新幹線の一番前の車両の一番前のドアからバイクを3台無理矢理押し込みます。他のふたりは缶ビールを買って入ったのですが、混みすぎていて飲めなかったようです。私は、熱中症か頭が痛くて、眠くて立っていることに苦労していました。この新幹線の1時間半が一番つらかったようです。


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