2008/11/16 何故か、フルマラソンデビュー! せっつ

 思いがけない初フルマラソンに挑戦するきっかけとなったのは隊長!のお言葉があったからこそでした。
 それは5月頃道子さんからの鉄人メールで、第3回湘南マラソンが開催されるとの案内があり、道子さんがそのフルマラソンに出場表明する事から話が始まった。その時、セレッソにマッサージに来ていた隊長が、「今年は、湘南に出るか!」と一言!

 第2回3月の湘南マラソンは30キロの距離でしたが、第3回目は、11月にフルマラソンを開催するという事で、開催地も近く大磯ロングビーチから普段歩けない西湘バイパスも走れる。 鉄人からも何人か出る事もあってタケ1号もノリノリで「出ましょうか!」と二人の間にエントリーが成立! 他人事のように二人の会話を聞いていた私は、突然隊長から「みっちゃんもフルマラソンに出るのだから小林さんもフルに出ないと。10キロなんて認めないよー」と。「えーーーーーー!」マジでー!? その場は、笑ってごまかした(^^;)

 私のマラソン経験は、まともな大会で10キロしか走ったことがない! 毎月恒例の湘南月例は5キロまで、それ以上はその後のお仕事に響くので… そんな私がフルの42.195キロ?… 無理無理!絶対無理! しかも6時間以内に完走だなんて! 10キロ以外で、一回だけ今年のフロストバイトのハーフに出場したが、ほとんど徒歩状態! フルの42.195キロとはどんな距離なのかも想像もつかない! 毎年、鉄人恒例の箱根の60キロ走でも最高27キロが限度… これもまた後半は徒歩状態! まともにハーフも走れないので、私の初フルデビューは、まだまだ先の事だと思っていました。まず、私の計画では遊びがてら東京マラソンかホノルルで経験しようかと思っていたので、まさかこんなに早くフルマラソンにデビューするとは予想もしていなかった。

 仕事が一段落した所で、タケ1号と相談をしてみました。タケ1号は、「近場だし挑戦してやるだけやってみたらと。走ってみないと分からないし、これから半年間真面目に練習すれば6時間以内で完走できるんじゃない!」との回答。気持ちが変わらないうちに早速エントリーしてもらいました! エントリーすれば真面目に練習するだろうと思ったのですが、私の性格上ぎりぎりにならないと重い腹と腰が動かない…

 (言い訳!)
 この頃、仕事も朝晩と共に忙しく中々走る事も出来ませんでしたが、まだまだ期間があると思い、つい甘い気持ちが出て練習をサボっていたのも事実です。(^^;)9月にあの災難な日テレ55!事件の事もあり(苦笑)、この頃何故か二人に様々な事件、事故が相次ぎ佐渡のレースもありましたので、本格的に走り込みの練習をしたのは10月頃からでした。

 (練習!)
 10月の練習は、鉄人恒例の箱根ラン(風邪をひいて大事をとって…)大磯〜箱根湯本まで24キロ位?を走り、後は毎週木曜日はロングランで、第1木曜日戸塚〜茅ヶ崎、第2木曜日鉄人メンバー(川島さん、助さん、JR佐藤さん、タケ1号、せっつ)と戸塚〜平塚まで順調な滑り出しで確信! 第3木曜再び(JR佐藤さん、タケ1号、せっつ)戸塚〜平塚をサーズディラン25キロ位?を目指すが途中右膝が痛くなり徒歩状態。この頃から右膝に痛みが出始めタケ1号に鍼治療をしてもらう。毎週やや長距離ランの練習を行い11月の第1木曜日は最後のロングランと思い、二人で下見がてら湘南の大会コースを走るが、私は大磯〜平塚間で右膝が痛く全く走れず、湘南月例マラソンコースを歩きながらタケ1号と待ち合わせて茅ヶ崎のスーパー銭湯でサッパリ!

 10月〜11月上旬まで私にとっては過去最高の練習量150キロは走っていると思います。筋肉が十分でない急な走り込み、無謀な走り込みをしたせいで足の疲れが出始め、練習の後半は全く走れませんでした。緊張とプレッシャーからか身体中が痛い痛い病になってきました。気持ちの問題?… 横目にタケ1号が呆れている… 大腿四頭筋と膝の状態を診て鍼治療してもらうが、タケ1号に湘南フルマラソンは無理だなと言われ、走れても土佐礼子になるなとも言われていました。野口みずきの気持ちがよーく分かりました。(涙)

 とにかく諦めたくは無いので、タケ1号にお願いして毎日鍼灸とマッサージをやってもらいました。大会前日の朝、神頼み(完走祈願!)で近場の神社まで軽く走ってみたところ走れそうなので、駄目もとで明日はチャレンジ! 当日の朝はくもり後雨となっており最悪のお天気でした。

 (移動手段!)
 JR戸塚駅着の朝2くらいの電車で隊長、パナさんと合流! 大船駅では川島さんと合流! 二宮駅を出てアップ代わりに会場まで徒歩で向かっていたら途中ポツポツ雨が! 隊長は可愛らしいピンクの折りたたみ傘をさしており、「きっとかあちゃんの傘だな」と後ろを歩いていた私達3人(中村1、川島、小林)の会話でした。小さなピンク傘は、隊長のデカイ身体がはみ出ていた!(笑)土砂降りだけは勘弁してくださいと天にお願いしながら会場入りした。

 (待機場所!)
 集合場所は、雨が降っていたので大磯プリンスホテル隣接のボーリング場の中に変更! 当日変更になってしまったので連絡が取れなかった方々は、皆さんそれぞれの場所でスタート準備。もうかなりの人でごった返し状態でした。歩けない状態…

 少し早めに万全の準備をして、私は皆さんと一緒にかなり前に並びスタート地点に立つ! 開会式が始まり、河野太郎から間寛平ちゃんの「アーメーマー!」、その他のゲストなどの挨拶、スタート5分前の合図で一気に緊張が… まずい!「トイレに行きたくなった!」と思ったら、秒読み開始で一斉にスタート!

 (いざスタート!)
 最初、真ん中に居た私は、ランナーの邪魔にならないように左側によけて走って行った。出だしは好調! 周りの皆さんもスタートは、ゆっくり走っていたので結構走りやすかったです。暫くしてから、徐序に周りがペースアップして来たのでどんどん抜かれ始め、一緒にスタート地点に居たタケ1号が何故か、後ろから来て「無理するな!」「うん!」 私は、そのままのペースを維持! その後、パナさんも後ろから来て声援をくれました。うれしいものです!

 第一関門を突破し、そのまま5キロ通過。10キロの標示が分からずそのままマイペースで通過。この辺りから右膝に違和感が出始めた。後ろからどんどん抜かれていった。まだ、大丈夫!走れる! でもトイレに行きたい! 沿道の備え付けのトイレは行列… 並ぶ時間が勿体ない、暫く我慢! 男性達は、林の中に雲隠れ… 後にすっきり顔が羨ましい! 湘南大橋を渡り、私も我慢の限界で左側のセブンイレブンでトイレを借りました。すっきりしたところで再び走り出し、天候も小雨程度で全然気にならず順調に走れました。

 第2関門も何事も無く突破!第4給水所で高価な梅干を2個もらって食べ、美味かったので元気が出た。折り返しまでまだかなと思っているとき、先導されているトップのワイナイナ選手が対向側に見え周りの応援の歓声が凄かった! 思わず手を振った。

 暫くして、対向側から「小林さーん」の声が!聞き覚えのある声だった、横向きに長谷川くんだ!思わず「おー!」しか出ない声を返し手を振った。彼は余裕の走りだった! それから、対向側を気にしながら走っていたら安川さんの姿が見え、暫くしてからタケ2号の姿も見えたが、顔が死んでいたので心の中で頑張れーと応援した。

 その後は、林で対向側が見えなくなり、また前を見向いてひたすらマイペースで走った。この辺りから天候が明るくなり少し晴れてきたので何となく元気が出てきた。やっと19キロ地点折り返し、第3関門突破!この時、時計を見たら制限時間残り20分しかない!焦るが、右膝が曲がらなくなってきた。このままでは、土佐礼子になってしまう、まずいと思い事前に駄目もとで買った100円均一の膝用ゴムベルトを持って行ったので、感覚が無くなるくらいしっかり固定して走ってみた。何とか走れたのでこれで騙し騙し走っていった。

 第6給水所でバナナと梅干を補給して、チンタラ走っていたら後ろの方から「せっつさん!」と声を掛けてくれたイチローさんでした。あれー?なぜ?意外な所で声を掛けてくれたので、思わずうれしくてテンションが上がりました! 皆さんから元気を貰い、ここまで歩かずに頑張って来れたので絶対歩かないで行けるところまで行こうと決心し、歩いたら自分の負け、人生の負け、歩いたら死ぬ、自分はマグロ、motoさんもマグロと訳のわからない事を言いながらチンタラ走って気を紛らわしていたのを思い出します。(笑)

 第4関門突破!やはり制限時間が20分しか余裕が無い、この地点で周りの人はほとんど歩いていた。正直自分も歩きたいーと思いましたが、ここで歩いたらもう絶対に走れないし動けなくなると思ったので誘惑に負けず走り続けました。ようやく湘南大橋を渡り、ここまで何とか帰ってキター!とガッツポーズ!(織田裕二風に…)                                                 あともう少しだと言い聞かせながらも膝が限界状態でした。膝に水を何度も掛けて走りました。周りの顔ぶれも28キロ辺りからずーっと一緒です。

 第5関門も無事突破!西湘バイパス入口に差し掛かった頃、先に行ってしまった顔ぶれもこの入口付近の坂でペースが落ちていたのでしめしめと目標ターゲットを見つけ最後の関門もようやく辿り着き、すべて関門をクリアー!「やったー!」と思わず歩いてしまいました。ボランティアの方が「あと少しだよ6キロくらいだよ、頑張れー!」と声援を送ってくれて再び走り、対向車側には、帰りのシャトルバスが何台も通り、ゴールした選手が乗っていました。恨めしげに眺めていました。左を見たら絶景の海が見えているのに何故か反対の対向車ばかり見ていました。

 ようやく大磯プリンスホテルの建物が見え沿道の応援も凄く、対向車側には、折り返してきた選手達が最後の追い込みで頑張って走っていました。自分もあともう少しで完走できると思ったら感動で涙が溢れてきました。その先の最後の折り返し地点が良く分からず、「まだかー折り返しは何処だー」と思っていたら感動の涙が止まってしまいました。 (笑)

 もう嫌々走っていたら、「せっつさーん」の声が!再びイチローさんが反対側から声を掛けてくれました。私は、もう声も出ないので、手だけ振り返しました。その先にやっとチカチカ!ピカピカ!が見え何とか折り返し地点を通過し、最後の給水をして膝のベルトも締め直していざ出陣! 泣いても笑っても最後の踏ん張り所である。

 大磯プリンスホテル前の大観衆を通過して気分もハイテンションで最後の力を振り絞ってカーブを曲がり、勢いが付いた所で再びカーブを曲がったら、なんだこの坂。先が見えない急な登り坂でビックリ。 近距離でギャラリーの応援を貰うが、急な登り坂で右内転筋が攣ってしまい、走れず止まってしまいました…  そのまま、足を引きずりながら踏ん張ってゴール!5時間24分でした。                           

 あれー?ゴールに居るはずのタケ1号がいない?… 私としては、感動の出迎えを期待していたのですが、誰もいない?…  とそこに、地元のケーブルTVの方に「一言お願いしてもいいですか?」と声を掛けられた。 テレビカメラを向けられ不慣れなレポーターの方にインタビューされていました。是非VTRを観て見たい!(笑)

 暫く会場をうろついていたら、奈良島さんとタケ1号が現れました。道子さんがまだゴールしていない様子で旦那さんが心配していました。夫婦愛が伝わってきましたよ。その後、道子さんも無事完走されたとの事で皆さん本当に良かったです。

 この思いがけない感動を与えてくださった隊長には感謝しなければいけませんね。

 ※でも、100キロは勘弁してください。誘わないで下さいと思いました。(笑)

 これからは、余裕を持って万全の練習と体調を整えて、新たな目標を目指して頑張りたいと思います。参加された16名の皆さんお疲れ様でした。 また、一緒に走りましょう。


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