2008-9-7 第20回佐渡トライアスロン完走記 kanreki

●一年の計は「佐渡」にあり
 毎年、佐渡で「私」の一年が終わります。こんな区切りを19年も続けています。一月元旦はカレンダー上での新年であっておみくじを買うだけです。佐渡が終わると新しい年が始まるのです。リセットするのです。

●A子ちゃんB子ちゃん
 佐渡にはAタイプ(3.8−190−42.2)とBタイプ(2.0−105−20)があります。A子ちゃんは深情けの年増女、いったんはまると抜けられません。B子ちゃんは、包容力のあるおばさん、だれでも受け入れてくれるのですがA子ちゃんを知ってしまうと・・・。

●Bタイプ
 昨年はAタイプでDNFになってしまったので、今年はBタイプにしました。「Aタイプにリベンジしよう」とちらっとは考えました。IMジャパンに続けてのロング出場は、肉体的にも気分的にも無理とあきらめました。

●記録
 前回、同じBタイプに出場したのは2005年です。IMジャパンとハワイの中間、つなぎのレースでした。

         2005年     2008年
スイム     47:00    46:52
バイク   4:32:45  4:14:31
ラン    2:15:28  2:14:28
計     7:35:13  7:15:51
総合順位  414/555  485/731
年代別順位   7/?      6/21
スイムで8秒、バイクで約18分、ランが1分の短縮です。3年前より進歩?していますが、このようなことは、もう起きないだろうなあ。

●Bタイプは年寄りの桃源郷
 今回は70歳以上が16人、65−69歳21人、60−64歳36人も出場していました。72歳の夏目さん、私がトライアスロンを始めた頃入会していた「名も無き走友会」のトライアスロン部門「ぽらりす」の会長、に久しぶりに会いました。佐渡に惚れこんで移住してしまったひとです。Bタイプのびりから6番目を楽しんで走っていました。佐渡のだれにも声を掛けて、声を掛けられています。いつになったらこのような心境でレースを走れるようになるのでしょうか。まだまだ未熟な私です。

●スイムは肉弾戦だ
 目の前のひとが平泳ぎを始めた。あっ、蹴られると思った瞬間、手で足首をつかんでしまいました。正当防衛?です。目の前で右往左往するひとがいます。腰をつかんで私の水路を開けます。こんなバトルがあるのは。最初の数百メートルと曲がり角など自然渋滞するところです。1kmも過ぎればゆうゆうと泳げます。ひとり遅れているからか?

●真っ直ぐに・・・
 もちろん、ヘッドアップして前を見ることです。しかし、ヘッドアップするとくたびれるので、左右のひとたちを見ながらバランスをとって泳いでいれば大きな間違いはありません。ひとりでゆうゆうと泳ぎ始めたときが危険なのです。出来るだけコースロープが見えるところを泳ぎます。

●スイムフィニッシュ
 浜辺が近くなったら泳ぎながらトイレです。これで、浜にあがってからのロスタイムをなくせます。止まれば簡単ですが泳ぎながら実行するにはコツがいります。

●バイクトランジション
 年齢順にレースナンバーが決まって、バイクも年齢順に並んでいます。私より年寄りたちのバイクのほとんどが残っています。よしよし、年寄りの中では上位だ。ウェットスーツの下にバイクウエアを着ています。ウェットスーツを脱いで砂がついた足を拭いて、ヘルメット、サングラス、バイクシューズを身につけます。大忙しです。走りの遅い選手は、このようなところで時間を稼ぐしかありません。

●ガキの走り?
 両津の町までの20kmは後で潰れてもかまわないと全力走行です。今回のレースのテーマは「大人の走りはやめる」ことでした。スイムで息があがってしまうと溺れるので控えめに。バイクは潰れてもサイクリングスピードで走り続けられます。でもね、すぐ足の筋肉が悲鳴をあげ始めました。

●土砂降りの雨
 30kmくらいのところから雨がぽつりぽつり、そして、土砂降りに。サングラスに水滴がついてしまって視界不良、水滴の隙間から覗いている感じです。平らな道とのぼりでは気にならないのですが、見えない路面を効かないブレーキでくだるのは半端な恐さではありません。得意なくだりで時間を稼げなくて残念。でも、これが正解でした。目の前で落車。大腿骨骨折した選手もいたそうです。

●小木の坂
 76km地点にある急坂の連続です。一旦、バイクが止まってしまえば走り出せません。坂が終わるまでバイクを引いてのぼるしかないのです。雨は止みました。前半のオーバースピードの影響は、雨中のスローペースで多少は解消されたのでしょうが、足腰ともにつらくなってきました。

●エイドステーション
 最初の20kmを過ぎれば12、3km毎にエイドステーションがあります。走りながらバイクボトルに入れた飲み物、バナナ、小ぶりのおにぎりなどを貰います。いちいち止まって受け取る選手もいれば、ボトルとおにぎりの両方を貰おうとして落車する選手もいます。誰と誰かな。

●気分を変えて
 スイムでは変わらない景色にあきてきて早くバイクに乗りたいと思い、バイクでは尻が痛くなって早くおりて走りたいと思うのです。そして、ランではビールを想うのです? 種目が変わることで気分を変えて続けることが出来るのです。

●白いお尻が・・・
 トランジションエリアの簡易トイレの扉を開けると女性の白いお尻が・・・。あわてて扉を閉めるか、じっと見つめるかどちらにします? 実話なのですが、私は現場に居合わせていなかったので彼女と彼がどうしたかは知りません。わざと鍵を開けておいたのかなあ。

●ランはどたどた・・・
 足が重くてつらかっただけです。途中から暑くなり頭から水をかぶって走りました。私設エイドにあった西瓜に感激。どこかの国では、西瓜は果物ではなく野菜の範疇とのことですが、最も好きな果物のひとつなのです。

●三種の神器
 ウェストバッグを腰に走りました。中には、「クランプストップ」(足などつったときに舌の裏にひと吹き)、経皮消炎剤のチューブ、「ロキソニン」が入っています。これで、走り込みの不足分をごまかそうという魂胆です。他には、パワージェル梅味と濡れおかき。

●だきまくら
 同じ部屋の誰かさんが持ってきていました。本当に抱いて寝るのですね。「男だと暑苦しい」と言ったとか。

●ゴール
 しばらく走ってから雑談した同年代の選手がいました。「のんびり行く」と言って抜いていきました。どこか途中で抜き返していたようです。ゴール直前の競技場に入ったところで、このおじさんがダッシュして抜くではありませんか。抜き返しました。若気の至りです。したがって、ゴールの写真がありません。
 注)トライアスロンでは、前後の選手と適当な間隔をあけて身だしなみを整えてからゴールするのが普通です。

●生ビールと焼きそば
 ゴールしても誰もいなかったので、バイクと荷物を受け取ってから、まだゴールしていない選手を待ちながら生ビールと焼きそばです。限界までは疲れていないので、どれも美味しいのでした。来年もBタイプにしようと思いました。

●しかし・・・
 Bタイプなんてお茶の子さいさいと思っていたのですが、それなりにスピードをあげるので、かなり苦しい戦いでした。自分との戦いです。バイクは、雨の中では否応なしにゆっくり走ったので潰れるまでに至りませんでした。ランでは17.5kmあたりで、我慢しきれず100mだけ歩きました。この歩いたことを一生覚えているだろうな思いながら、気を取り直して走り出しました。

●体重1.6kg増、体脂肪率3%減
 帰宅した翌朝の測定結果です。ビール膨れのようなものですから、すぐに元にもどるはずです。


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