優 勝 し ち ゃ っ た !(神奈川県トライアスロン)

   

 レース前日,腰の具合もいまいちなので知り合いの開業医を訪ねる。医者と言っても普通の内科のお医者さん,整形外科では有りません。その医師に「明日レースが有るのだけれど,腰が痛いのでレースの間だけでも痛みが消えるような痛み止めの薬を欲しい」と頼み,「それでは強力なやつを渡します,胃にくるから胃薬も渡すので一緒に飲むように」ともらってきました。帰ってから一回試しに飲んでみたが余り効いて無いようだった。夜,外は激しい雨,明日もこんな天気だったら出場はキャンセルしようと思った。また,心の中で明日朝,雨が降っていて欲しいと願っていた,そうすれば苦しい思いをしないで済むと思ったから。 レース当日朝,薄日が差していた。雨が降っていないのでキャンセルする理由が無いので行く事にした。かなり早くに現地に到着しのんびりする。痛み止めの薬はいっぺんに2回分を飲んでみることにした。

 レースは選手権から一般の第1,第2,女子,の4ウエーブで3分間隔のスタートです。自分は第2ウエーブ。スイムの海はかなりうねりが有りました。アイアンマン・ジャパン程では有りませんが,その次位に荒れていました。スタートは一番前に陣取り,バトルに巻き込まれるのが嫌だったので第一コーナーまでは全力で泳ぎホールショット(オートバイの世界で第一コーナーを一番で通過すること)を取る。しかしその後はそれなりでした。いくらも泳がない内に前のウエーブの選手が現れ始め,プチバトルが頻繁にあった。水温は問題なし,水質もまあまあ,しかし荒れているため何回も水を飲む。腰の方は今の所問題なし。750メートルを2周回し上陸用のスロープでボランティアに手を引っ張ってもらい上陸。タイムは27分もかかっておりがっかり。応援のazの鈴木さんが6番目だと教えてくれた。しかしウエーブスタートのため選手がごちゃまぜになっていて自分の位置がさっぱり分からない。まあ,そんなことは今はどうでも良い,最初からガンガン全力で行くことだけだ。バイクの途中で平井さん,対馬さん,太郎ちゃんのお尻を撫で,見えぬライバルを追う。ランに入り苦しさも頂点に達する。天気は回復し太陽が強烈な日射しを我々に照射する。前の選手をとにかく捕らえる事に専念する。年齢の若い選手権出場の選手も次々に抜く(周回は違う様だけれど)。ランは3周回,本部前の折り返し場所ではサブちゃんとazのメンバーが応援してくれている。1周目を終わった折り返しの所で(2周目に入る)「今1番だよ」の情報。「本当かなあ?」。その先の途中では本吉さんが「先頭から2分」との情報。「いったいどっちが本当なの?」。どっちが本当でも全力で走ることには変わりは無いが。苦しい状態で考えたのは,az情報はウエーブの時間差を差し引いた本当の順位。本吉さん情報は3分前にスタートした一般の部の第1ウエーブの選手も絡めた順位だろう。3周目に入ると自分の足は借りてきた足の様だ。ゼーゼーハーハーと苦しさに顔も歪む。エードステーションでは冷たい水が用意されていて助かった。エードでは腿に積極的に水を掛け,脚を冷やす。後1.5キロ位の所で本吉さんが「すぐ前に先頭」の情報。しかし誰が先頭だか解らず。最後の最後,ラスト10メートル位の所でazのメンバーが大声で「前だー!抜けー」の声援。ここで力を抜いて悔やむのも嫌なのでシロモト選手の様な全力疾走。結局僅か1メートル位で先頭は捕らえられなかったけれど,その選手は前のウエーブだと分かり一安心。今回もサブちゃんを始め多くの鉄人メンバーに大きな声援を頂きありがとうございました。その声援でかなり頑張れたことは事実です。 出場人数が少なく,レベルがちょっと低かったようで運良く優勝出来ました。入賞は考えていましたが,本当の所まさか優勝するなんて思ってもいませんでした。一般の部とは言え,神奈川県トライアスロンで優勝出来てとてもハッピーです。